わたしのように農業次世代人材投資資金(準備型)の補助金を受けて、農業研修を受けている場合、就農前であっても確定申告をしなければなりません。
農水省のホームページには、「資金を受給された方は、原則として全員自らが資金を受給した年の所得税及び復興特別所得税について確定申告を行うことが必要です」とあります。
このことについては、前回の記事で触れました。まだお読みでない方は、以下のリンクからどうぞ。
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会社勤めの頃は、年末調整さえも、ろくに理解していなかったわたし。一体、「確定申告」って、何すればいいの?と、戦々恐々としていました。
わたしのように、1年のうちに会社を辞めて農業研修を始めた場合、サラリーマン時代の給与と農業研修の補助金の両方を「収入」として申告する必要があります。
準備編で取り上げた、無料のクラウド会計サービス「やよいの白色申告オンライン」を利用したら、本当に簡単にできちゃいました。
パソコンとネット環境さえあれば、自宅で作業することができます。わざわざ税務署に行って書類を取り寄せる必要もありません。
わたしと同じ境遇の方は、ぜひご参考にしてください。
「やよいの白色申告オンライン」を利用
わたしは、「freee(フリー)」、「やよいの白色申告オンライン」、 「マネーフォワード クラウド確定申告」の中から、やよいを選びました。
研修期間中の1、2年目は継続利用したいので、フリープランの期間制限がないことが決め手となりました。
実際にやってみると、サポート機能はなくても問題ありませんでした。
唯一の欠点として、データ登録に少々時間がかかります。ただ、すべての機能が無料で使えるので、結果として大満足でした。

まずは「かんたん取引入力」
まずは確定申告に向けた準備です。確定申告の期間が始まる前に取り掛かれば、慌てずスムーズに対応できるはずです。
手順①:支出(=経費)を入力
最初に、支出を入力していきましょう。
用意するものは、作業服代や交通費など研修にかかった経費のレシートです。
「かんたん取引入力」で「支出」を選び、各項目を埋めていくだけでOKです。
たとえば、研修のために購入した作業服代であれば、「科目」を消耗品費とし、「取引日」や「金額」を入力します。
この手順を繰り返してすべての経費を入力すれば、7年間保管が必要な取引帳簿をシステムが自動作成してくれます。本当に楽ちんです!
なお、農業研修中の「経費」については、以下の記事でまとめました。よろしければ、併せてご覧ください。
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手順②:収入(=補助金)を入力
続いて、収入です。「準備型」の補助金が振り込まれた銀行口座の通帳をお手元に用意してください。
「科目」は、農水省のHPの案内文に従って、「雑収入」としましょう。
補助金は何度かに分かれて支給されますが、口座に振り込まれた日を「取引日」とし、確定申告する年に受給した分を計上します。
以前の勤め先の会社で受け取った給与は、次に紹介する「確定申告の提出書類作成」で入力します。
確定申告の提出書類作成
それでは、確定申告で提出する書類をシステム上で作成していきます。
書類作成の流れは以下の通りです。
質問に答える形で入力していけば、税務署が指定する形式で書類が出来上がります。
わたしは電子申告(e-Tax)を利用するのに必要なマイナンバーカードを持っていないので、こちらで書類を作成して確定申告会場に直接持参しました。
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郵送でも提出できますが、税務署の方に最終チェックしてもらった方が安心だと思い、わたしはあえて直接提出を選びました。
給与所得について
退職した会社からもらった給与は、STEP3で入力します。退職時に会社から発行される給与所得の源泉徴収票をお手元に用意しておきましょう。
「支払者名」に会社名を、「収入金額」「うち源泉徴収税額」をそれぞれ転記します。
所得控除について
支払う税金を節約するためにも、受けられる控除は余さず受けるべきです。
わたしは、社会保険料控除(退職後に加入した国民年金を含む)、生命保険料控除(会社員時代に加入していたグループ保険)の2つの控除を受けました。
控除を受けるには、控除証明書が必要です。わたしの場合、国民年金は日本年金機構から、生命保険は保険会社からそれぞれ郵送されてきました。
なお、医療費は支払った金額が10万円に満たなかったので、控除対象外でした。
お読みいただきありがとうございました😊
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