会社に勤めていた頃の話です。
会社の先輩から内線電話を受けて、第一声で「ごくろうさまです」と言いました。
すると、「お前、外でそんな言葉づかいしてるのか」とご立腹。それはそれは、こっぴどく叱られました。
受話器を置いた後、速攻ググって調べたところ、「ごくろうさまです/でした」は目上の人に使ったら失礼な言葉で、代わりに「お疲れさまです/でした」を使うべきだと。
社会人になってから5年目の出来事でした。←逆によく知らずに、それまでやってこれたなぁと。
社会人マナーなんだからしょうがないでしょ、と言ってしまえばそれでおしまいだけど、「お疲れさま」より「ご苦労さま」の方が丁寧な感じしませんか!?
知ってて当然な社会人マナーを知らなかったわたしが悪いんですが…これって皆さんどう思います??
ちょっと単語だけ抜き出して考えてみましょう。
「疲れ」に「を」を付けた「お疲れ」、それに対し、「苦労」に「ご」を付けた「ご苦労」。
接頭語は「お」でも「ご」でも、どっちだっていい気がします。問題は「疲れ」と「苦労」です。
言葉としての意味を比較してみます(以下「デジタル大辞泉」参照)
疲れ(読み)つかれ
疲れること。くたびれること。疲労。
まぁ、その通りですね。 うんうん。
苦労(読み)クロウ
精神的、肉体的に力を尽くし、苦しい思いをすること。
ほーら、やっぱり、こっちの方がつらそうじゃん!!
よりつらそうな方に、「ご」と「さま」付けてサンドイッチしてるんだから、ねぎらいの度合いでいったら「ご苦労さま」勝利ってことでいいですよね???
上記は完全に自論です
でもまぁ、当時はほとんど面識のなかった先輩にいきなりキレられるという苦い経験があるので、あえて使わないようにはしていますけどね。
(その先輩はその後直属の上司になって、最初はものすごくビビってました…が、最終的に打ち解けて、とても仲良くなりました。よかった、よかった)
ちなみに、デジタル大辞泉で「お疲れさま」を調べてみたら、ご丁寧に「補説」としてこう載ってました。
御疲れ様(読み)オツカレサマ
[名・形動]相手の労苦をねぎらう意で用いる言葉。また、職場で、先に帰る人へのあいさつにも使う。「ご苦労様」は目上の人から目下の人に使うのに対し、「お疲れ様」は同僚、目上の人に対して使う。
[補説]文化庁が発表した平成17年度「国語に関する世論調査」では、(1)自分より職階が上の人に「お疲れ様(でした)」を使う人が69.2パーセント、「ご苦労様(でした)」を使う人が15.1パーセント。また、(2)自分より職階が下の人に「お疲れ様(でした)」を使う人が53.4パーセント、「ご苦労様(でした)」を使う人が36.1パーセントという結果が出ている。
わたし、めちゃくちゃ少数派………(←10年以上前の調査結果ではありますが)
日本語って難しいですね~。